10MHzのアンテナ for 30m

CWが大の苦手で運用は全体の数%しかありません。このバンドでの運用は、もっぱらアンテナの性能評価のためでした。しかし・・・

 

 

 

CD社製 CY303

Creative Design's mono-band Yagi, model CY303

県内OM諸氏のご厚意とご協力により使わせていただくことになりました。

 

さすがメーカー製!と言わんばかりの安定動作。もちろん、いい意味でもそうでない意味でも(←どこまでも口が悪い)。

 

 

それなりに聞こえて飛びますが、正直、不満。で、早々に禁断のリバースエンジニアリング。あぁ...。入力エネルギーの半分を前方高角に放射してます。こういうアンテナは飛ばすのにパワーが必要です。もちろん「フルサイズ3エレ」としては立派な性能です。

【感想】

数日間の運用で3エレ八木とはこういうものである、という予想通りの結果が得られたので早速、改良です。

 

 

 

 

 

4エレ八木 フルサイズ

4el Yagi full-size, homemade

 

ブームを5mほど延長し、4エレ化。3エレとは全く異なる放射パターンに。実際に作る前から、アンテナとはこうあるべきだろ!と確信が持てるシミュレーション結果です。

 

 

 

リフレクターをやや長めに、反対にディレクターはやや短めに設定しました。エレメントの最長と最短の差(またはリフレクターから先端ディレクターにかけてのエレメント長の傾度)を大きくすると、ゲインは少々下がるものの、FB比が改善されます。この結果、前方へのエネルギー放射量が増え、同時にSWRカーブの平坦化もできます。わずかながら受信時のノイズ軽減にもつながります(過度のディレクター長の"反転"はSN比が悪化します)。

 

ブーム長18mの14の6エレの直下に設置しましたが、体感するほどの相互干渉はありませんでした。

 

ローテーターは江本の1200FXですが、直ぐにでも壊れそうでした。笑

 

 

今回もW1JRタイプの直接給電です。同軸ケーブルの電気的長さを合わせ地上で測定。43Ωで1.0という表示はアナライザーの誤差です。とりあえず大丈夫そうです。

 

 

 【感想】

ハイバンドでも3エレと4エレでは体感差がかなりありますが、それは10MHzでも同じようです。送受信ともまったく違います。200Wでも4エレがあれば、私ならアンプがほしいとは思いません。 CWということもあり、とにかく送受信とも抜群です。

 

ただ、優れた性能ゆえの問題点があります。それは、たびたびUR ANT?という質問を受けることと、CWラグチューに持ち込まれやすいことと、CQを出そうものならひっきりなしに呼ばれ続ける(プチパイルになる)ことです。これは、アンテナの性能ではなくオペの腕の問題ですが . . . 。これが冒頭「しかし・・・」と文が途絶えた理由です。

 

CY303の4エレ化をできる環境があれば、ぜひともお勧めします。ほんと違います。